1月5-14日、イングランドで行われたブリティッシュ・ダーツ・オーガナイゼイション(BDO)主催のワールド・プロフェッショナル・ダーツ・チャンピオンシップス(略称レイクサイド)。
日本の鈴木 未来選手がアジア勢として初めて世界王者に輝きました。
※写真はBDO Darts公式Twitterより
ベスト4選手
【優勝】
鈴木 未来(日本)
【準優勝】
Lorraine Winstanley (ENG)
【3位タイ】
Maria O’Brien (ENG)
Anastasia Dobromyslova (RUS)
試合内容
【ベスト16】vs Lisa Ashton (ENG)
女子のオープニングゲームとなった初戦は、BDOレイクサイドを2連覇中でBDOランキング1位のリサ・アシュトン選手。
世界王者にどこまでやれるのか、日本だけでなく英国でも注目された試合。対戦相手が世界王者とあって1セット目、2セット目と2-2までもつれ込む接戦となりましたが、鈴木未来選手がセットポイントをしっかりと決めて、2-0(3-2、3-2)のストレート勝ちを収めました。
試合動画
【ベスト8】vs Sharon Prins (NED)
初戦で昨年の世界王者を破り、英国でも一躍有名になった鈴木未来選手の次の相手は、オランダのシャロン・プリンス選手。
初戦を勝ってこのまま勢いに乗って行くかと思われましたが、序盤からチェックアウトができない苦しい展開。ただ相手のプリンス選手も頻繁にダーツが弾かれるなど、お互いに我慢のダーツが続きましたが、徐々に鈴木未来選手が持ち直し、初戦に続き2-0(2-1、2-1)のストレート勝ちを収めました。
試合動画
【準決勝】vs Maria O’Brien (ENG)
準決勝の相手は鈴木未来選手と同じく、今大会ここまで1セットも落としていないマリア・オブライエン選手。
またベスト8のファロン・シャーロック戦では86.70のアベレージ(1ラウンド3投の合計点数の平均)を記録するなど、強い内容で勝ち上がってきた相手です。(鈴木未来選手のベスト8のアベレージは61.71)
前日のプリンス戦ではなかなかチェックアウトできず、我慢のダーツが続いた鈴木未来選手ですが、この日は試合開始直後のファーストラウンドで180を出す最高の滑り出し。
しかし相手は、ベスト8を強い内容で勝ち上がってきたオブライエン選手。1セット目は2-2のフルカウントまで持ち込まれましたが、しっかりと課題を修正してきた鈴木未来選手が要所を締めて、2-0(3-2、3-1)のストレート勝ちで決勝に駒を進めました。
試合動画
【決勝】vs Lorraine Winstanley (ENG)
さあ、日本人初、アジア人初の世界王者まであと一つ!いよいよ決勝戦の開幕です。
対戦相手は、準決勝で過去3度のBDOレイクサイドチャンピオンに輝いたアナスタシア選手を破ったロレイン・ウィスタンリー選手。
鈴木未来選手先行で始まった1セット目は、148チェックアウトを含む15-15-18のストレートで先取。
続くウィスタンリー選手先行の2セット目のファーストレグ、2連続で180を決め9ダーツトライのチャンス。残念ながら9ダーツならずでしたが、鈴木未来選手の勢いは止まらず、3-1で2セット目も奪取。
1セット、2セット目と圧巻の内容でねじ伏せてきた鈴木未来選手。アジア人初の世界王者が見えてきた運命の3セット目。ウィスタンリー選手に1レグ取られてしまいましたが、13ダーツを出すなど、レグカウント3-1で3セット目も取り、セットカウント3-0(3-0,3-1、3-1)という素晴らしい内容でゲームセット。
日本人初、アジア人初の世界王者が誕生した瞬間でした。鈴木未来選手おめでとうございます!
試合動画
優勝後のインタビュー
入場時にかかっていた曲
記録
・アジア人初のBDOレイクサイドチャンピオン
・予選からオールストレート勝ちでのBDOレイクサイドチャンピオン
・BDOレイクサイド(女子)決勝歴代最高アベレージ(90.12)
※恐らく、決勝のチェックアウト率(60%)も歴代最高かと思われます。